アラジントースターを使って一番美味しく出来上がる焼き芋のやり方です。
手持ちのアラジントースターでパターンを変えて焼き芋を焼いてみての集大成の話です。焼き方で仕上がりは全く違います。純粋な「焼き芋」の味を見つけ出したい方は参考にしてみてください。
準備するもの
お好きな品種のさつまいも(太さ4cm程度までの細身がおすすめ)・・・好きなだけ
買ってきた芋は流水でよく洗いましょう。黒いところがあればカットしておく。
一番美味しい焼き方はこれ
洗ったあとは水気を取ったほうがいいです。何も巻かずにグリルパンへ入れて焼く。その方が焼き芋の雰囲気になります。
いろんな検証の結果、アラジントースターで焼き芋を作るなら以下の方法が1番しっくりきました。
爪楊枝とか刺してみて、柔らかくなっていたら食べられます。庫内で10分くらい放置してなじませてから食べてもいいです。
とりあえず焼きたいパターンもある
グリルパンに入れて蓋付き→最高温で焼ける事は焼ける
グリルパンに入れて蓋付き280度/15分でセット
とにかく焼けた芋が食べたければ、高温でガンガン焼いてしまうという手があります。グリルパンに入れると320度まで温度は上がっているようですし、焼けることは焼けます。
ですけど、美味しさを求めるならちょっともったいない焼き方です。
最近のさつまいもは品種そのものが甘いのでこの方法でも甘くて美味しく感じると思いますが、実はこの方法ではその芋のポテンシャルは引き出せていません。
低温気味でじっくり焼いた芋を食べると違いがわかります。
焼き芋を甘く仕上げるポイントはこれ
甘さを引き出したい時は、160度/15分 ✕ 2回 →合計160度で30分焼く
焼き芋は、芋の内部温度を65~75度程度に保った状態でゆっくり加熱すると、甘さを引き出せるといわれています。実際にただ焼いただけのさつまいもと、じっくり焼いた時のさつまいもを比べると差は歴然。食べ比べるとこの話は納得できます。石焼き芋、美味しいもんね。
アラジントースターで石焼き芋感を再現するには
トースターで、石焼き芋感を出すにはどうするのか・・と。
いろいろやってみたんです。
・・そういうことしてるから、1代目は短命だったのかも。
トースターって熱源が近いから表面温度を高くして焦げ目をいれるのは得意なんだけど、温度が上がっていそうな割には均等に温めるのが難しい。オーブンや釜と違って保温性が足りないからそうなるのではないかと思っているんです。しかしアラジントースターに限っては、付属のグリルパンの存在がそのあたりをカバーしてくれます。
グリルパンの金属のお陰で全方向から熱が伝わっている感じ。
蓋なしでそのままトースターへ入れるよりも、グリルパンで蓋をつけた状態の方が安定した温度で調理されているのが実感できます。
それでもグリルパンの厚みがあまりないせいか、保温性は期待できないので、低温すぎると中まで熱を伝えにくいです。ある程度温度を上げてやらないと一向に焼けない・・という自体になってしまいます。
30~45分タイマー回しても、ぬるい芋がそこにあるだけとか。プチ絶望するよね。
焼き芋数本作るのに、地味に大変じゃ・・・
庫内に芋を入れっぱなしの状態で中心温度がその温度になっているかは、専門のマシーンがないので測りようがないのですが、途中で取り出して温度計を突き刺した段階ではだいたいそれくらいになってるかなという温度が160度~180度で焼いたときです。
中心はその温度でも周りがもっと温度が高くなってしまうのは致し方ありません。そうしないとさっぱり焼けない。細かい話をすれば、セットする芋の本数や太さでも庫内温度は微妙に変わってきます。
保温性がなければ表面は温まっても、全体に行き渡るまでに冷めてしまう。あったまるけど柔らかくなるなるまでの温度には至らない。
もしかしたら半日くらいかけてじっくりやればいけるのかもしれないけれど、トースターってそういう使い方は想定されてないはず。
というか私にはそこまでやれる勇気がなかったよ・・。もはや時短調理のコンセプトとも違うから断念したよ。。。
そういった状況では、もうね感覚で勝負するしかありません。ちょっと温度高いかも?くらいでやるしかないのです。
作る時間と味のバランスについて
そんなわけでいろんなパターンでやってみた結果、アラジントースターで焼き芋を作るなら以下の方法がなら許せると思いました。
グリルパンなしでそのままトースターへ突っ込んで焼く方法よりも、皮の香ばしさがでます。それにグリルパンに収まるだけみっちり複数本入れても、同じ温度とタイマーで作れるところがいいですね。
焼き立ての焼き芋を自宅で食べるに至って、どこまで手間と時間をかけてもいいのかっていうのもあると思うんですよね。
最近では珍しくなった石焼き芋屋さん。子供の頃お使いで焼き芋を買いに行った記憶があるけれど、その頃でも思いの外高かった記憶があります。紙袋を抱えて帰るあの雰囲気と芋の皮の感じがまたいいんですけどね。お腹膨れるだけ買うなら2000~3000円くらいとられてたような。
その味に近づけて、芋を放り込んで30~40分で焼けるならそれはコスパがいいと思えます。
「オーブンで焼けば80~90分、炊飯器でやると数時間」という具合に、焼き芋の美味しさを引き出すにはじっくり加熱していくことが重要だ・・という話は理解はできます。でもさすがに待ち時間長すぎじゃね・・?そんなに待つならそこらへんのスーパーので妥協するわ・・と思ってしまう自分は、心が歪んでいるのかもしれません。
あらゆる観点から察するに、アラジントースターを使えば自宅で手軽にこれくらいのクオリティで食べられるって結構すごいなって思います。
トースター焼き芋でアルミホイルを巻いてはいけない理由
オーブンやトースターで焼き芋を作る時にアルミホイルで巻いて焼く場合も見受けられますが、それは焼き芋ではなく、残念ながら蒸し芋です。ウザいこだわりですんません。。
ただしじっくり時間をかけると甘くなるから、やるならオーブンで天板に乗せて焼く。トースターで焼き網に乗せて長時間運転はおすすめしません。ましてやせっかくグリルパン付きのアラジントースターを持っているなら、そのやり方はもったいなすぎます。グリルパンを活用してください。
アウトドアで焼くときと自宅で焼くときのやり方は違う
濡らした新聞紙やキッチンペーパーを巻いてからホイルで包んで焼く方もいますが、その方法は基本的にストーブの上に乗せて焼いたり、焚き火、炭の中などの直火などの熱源に直接触れる際にやるやり方です。
直接高温の場所に触れさせて焼くような場合は、熱伝導のいいアルミホイルから熱を受けられるので中で水蒸気が発生し、蒸し焼き状態を作れます。全体に熱が行き渡ってまんべんなく加熱されます。よって早く焼けます。
例えば石油ストーブで焼くときは熱くなった天板に乗せて焼きますが、熱源は下方向からのみ。(このときの天板の温度は200度以上。)上の方は温度が上がりにくくなりますが、濡らしたペーパーをホイルと芋の間に噛ませれば、蒸気を行き渡らせて早く熱を全体に入れる役割になります。
炭の中に突っ込んで作る時にホイルや濡れたペーパーを挟むのも似たような感覚です。焼けるのが早いのもあるし、表面を保護してきれいな状態で食べられるっていうのもある。芋の置き場所によっては、退避させて保温状態で置いておくこともできるから、忙しく炭の管理をする場合もホイルを巻いて突っ込んだほうがやりやすいのです。
「熱伝導」と「遮熱」の違いを理解してホイルを使い分けると、もっと美味しいものが作れるようになるよ。
トースターでアルミホイルを使う時の感覚とは
トースターでアルミホイルを巻いてしまうと、ヒーターから離れた状態で焼くので逆に遮熱させてしまいます。
これは、アルミのもつ特性によるものからです。
アルミホイルの混同しやすい性質として「熱伝導」と「遮熱」があります。「熱伝導」は、「直接触れている物体からの熱をよく通す」という性質で、温まるのも冷えるのも早いという特徴があります。一方、「遮熱」は、「直接触れていないときは熱を反射する」という性質です。
参考 あなたの知らないアルミホイルの世界 | マイホイルPLUS | 株式会社UACJ
トースターやオーブンではホイルを巻いてしまうと、せっかくの熱を遮断してしまっています。アルミには「熱伝導」と「遮熱」という性質があることを理解していないと、話がおかしくなってしまいます。
お菓子作りをしている時は、焦げそうになったらホイルをのせて焦げを阻止する方法をよく使います。
それって、直に当たりすぎて焦げている部分の温度を下げるためです。表面温度はさげるけど庫内の温度はじんわりと保たれているからじっくりと加熱することができる。適正温度で加熱することで、いい感じの化学反応がおこって一番美味しいと思うところで食べることができる、と。
アルミホイルを巻くとせっかく温度設定してもその温度の通りに熱が伝わっていないことになります。それって実際どれくらいの温度まで下がっているのかわかりにくいし、なんかすごく温度調整が難しい。
芋に降り注ぐ温度は下がるからじっくり加熱されることにはあるんですけども、高温で設定しないといけなくなるんですよね。
遮熱されているけど加熱はされている状態なのは、一応庫内の温度はホイルに伝わっているからだよ。
せっかく浴びている熱を全方向から弾きつつ、ガンガンに温めて庫内の壁に蓄熱された熱を使ってようやくさつまいもに熱が届く。それって熱効率がいい状態じゃないから時間もかかります。
それがいいか悪いかは各自の判断におまかせします。
銀色ホイルと黒ホイルで比較しての違い
実際ホイルを使うとどれくらい違うのか。本当に熱が伝わりにくくなっているのか。
それは、焼き比べてみることで一目瞭然です。
早く加熱できると言われている黒ホイルと通常の銀色のホイルで、同じ品種で似たようなサイズのさつまいもで比べてみました。
黒ホイルで焼き芋の場合
- 加熱1回目180度/15分
芋は硬い。全く焼ける気がしないくらい硬い。ホイルを開いて触っても芋がぬるい。
- 加熱2回目260度/15分
1回目では硬すぎるし触ってもぬるすぎるので、温度を上げて一気に焼くことに。それでも爪楊枝は半分くらいまでしか突き刺さらないしまだまだ硬い。芋の温度はいい感じに熱くなっている。
- 加熱3回目280度/15分
30分以上加熱することに焦りがでて、280度で一気に焼いた。この時点でようやく食べられるくらい柔らかくなった。
ホイルを巻くと低温で加熱は通用しなくなります。最初から最大火力で焼くほうがいいです。ホイルを巻くと水分があまり飛ばないので、柔らかくなったらホイルを外して再度焼いたほうがいいかな。
銀ホイルで焼き芋の場合
- 加熱1回目220度/15分
銀ホイルを巻くと中の温度があがりにくいので、最初からやや高めにセット。それでも黒ホイルを使うよりもまったく温かくなっていないことに驚く。
- 加熱2回目280度/15分
芋の状態が冷たすぎて時間がかかることが予測できたので、一気に最高温にして加熱。それでも1cmくらいしか爪楊枝が刺さらず。
- 加熱3回目280度/15分
半分くらいまでは柔らかくなったけど、食べられるものではない。
- 加熱4回目280度/15分
ここにきてようやく、全て柔らかくなりました。
銀ホイルを巻くとひたすら時間がかかります。気持ち的にはもうちょっと焼いたほうがいいような気もしたけど、焼き時間が1時間を超えてくるとさすがに辛くなるかな・・。
包っぱなしで焼くと、焼き芋っていうよりふかし芋に近い仕上がりです。他の食べ方を知ってしまっていると、ホイルで包むやり方は避けますね。黒ホイルで焼いたほうが良い質感になってくれます。
焼き比べの結果
焼き上がり後に芋を割ってみるとわかりやすいですが、それぞれ皮の感じが違います。食べくらべると食感が違うし味の濃さも違います。
1番それっぽいのは、やっぱりグリルパンを使ったとき。30~40分くらいで作れるなら、焼き菓子焼く感覚と変わらないからありかもしれないです。
ちなみにホイルなしでそのままトースターへ突っ込んで焼くやり方もやっていますが、30分~40分あたりできれいに焼きあがるイメージです。(4~5cmくらいの太さ2本までの目安)でもおこげの感じは、グリルパンを使ったほうがいい雰囲気になりますね。
トースターで焼きいもか?グリルで焼きいもか?
トースターで焼きいもは作れることは作れるんですけども、これを本数を増やしてしまうと庫内の温度が下がるので一層時間がかかってしまいます。少量で焼くほうが仕上がりがいいかな。
私はちょっとこんがり気味の方が好きなので、実はアラジントースターで焼く焼きいもよりもロースターで焼くほうが好みです。
手軽に定期的に焼き芋を楽しむなら、けむらん亭を使う方が間違いなくおすすめ。ちょっと太めの芋でも自動でいい感じに約30分で仕上げてくれますので・・。
レビュー 【2年使ってみたレビュー】煙が気にならない「けむらん亭」がもたらした食卓の幸せ。 | ぴらめこな生活
さんざんアラジンで焼き芋作ってきたけど、結局今は「けむらん亭」で焼き芋が定着してしまいました。すいません。焼き芋はけむらん亭の方が最高です。
それでも薪ストーブや焚き火で作る焼きいもには叶わないんですけどね。
コメント
アラジングラファイトトースターで焼き芋も作りました
160度でじっくり30分熱を通した後、280度で3分。
蒸かし芋ではなく、焼き芋が完成しました。
香ばしい香りと甘さがギュッと詰まって大変美味しかったです♪
しゅんさん
なんと、焼き芋までチャレンジされたのですね・・!
ホクホクなお芋にかぶりつく瞬間は幸せそのもの。私もよく堪能してます。
素敵な時間を過ごされているようで何よりです♪